「ロバのシルベスターとまほうの小石」(ウィリアム・スタイグ/作 瀬田貞二/訳 評論社 2006)
変わった色や形の小石をあつめるのが好きなロバのシルベスターは、ある日、奇妙な小石をみつけました。その小石を手にもって願いごとをいうと、その願いがかなうのです。父さんと母さんにみせようと、シルベスターは急いでうちに帰りました。ところが、その途中、ライオンに出くわしたシルベスターは、思わず「岩になりたい」といってしまいました。岩になってしまったシルベスターは、もとの姿にもどれるのでしょうか。
シルベスターが岩になってしまったあと、とても悲しむ父さんと母さんの姿が印象的です。小学校低学年向き。
ウィリアム・スタイグは本書で1970年のコールデコット・オナー賞を受賞しました。2006年発行の新版では、ウィリアム・スタイグの受賞スピーチ(さくまゆみこ訳)が掲載されています。スピーチはごく短いもので、その理由をスタイグさんはこういっています。
「私がここに立つことになったのは小さな絵本のおかげなのですから、形式から言っても、絵本より長いスピーチをするべきではないのです」
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