「ごろごろにゃーん」(長新太/作 福音館書店 1984)
ネコたちがサカナ型の飛行機に乗ってひたすら飛んでいく──という絵本です。
「ごろごろ にゃーん ごろごろ にゃーん と、ひこうきは とんでいきます」
という文章がくり返され、途中でサカナ釣りをしたり、嵐のなかを飛んだり、UFOに追いかけられたり、犬にかじられたりしながら、飛行機は飛んでいきます。
長新太さんの描くネコは、独特の顔をしていてたいそう可愛らしいです。また、ページをめくるたびに思いがけない展開があり、目を見張ることうけあいです。
この作品が「こどものとも」1976年1月号通巻238号として発表されたとき、付録の冊子「絵本のたのしみ」で長新太さんはこんなことを述べています。
「今回の「ごろごろにゃーん」も、ネコたちがサカナとおもえるヒコーキに乗って、ただやみくもに突っ走るはなしなのですが、この絵本を見る子どもたちが、どのくらいネコたちに接近して冒険してくれるか、と少し心配なのであります」
発表から30年、この心配は杞憂だったといえるのではないでしょうか。幼児向き。
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