「そらをとんだかめ」(クマーリ,プンニャ/再話・絵 福音館書店 2009)
昔、ある池に一匹のカメが住んでいました。ある日、2羽のツルが飛んできて、カメはツルと仲良くなりました。ところが、あるとき、暑い日が何日も続き、池の水は涸れ、魚はみんな死んでしまいました。そこで、2羽のツルはカメにいいました。「ぼくたち、水のいっぱいある池を知ってるよ。ちょっと遠いけど連れていってあげるよ」
ツルは1本の棒をもってきて、その真ん中をカメに食わえさせます。ツルたちは棒の両端を食わえ、そうやってカメをぶらさげて、ツルは高く空へ舞い上がります。
「こどものとも年中向き」(2009年1月号 通巻274号)。スリランカの昔話をもとにした絵本です。非常にスリルのある絵本で、途中、カメが口をあけて落ちてしまうのではないかと手に汗を握ります。動物たちや人間たちの上空を通るたびに、「池はまだかな」とカメは思い、ツルは「かめさんがんばれ、もうちょっとだよ」と思うのですが、このくり返しが効いています。最後、あっとなりますが、裏表紙をみるとほっとします。小学校低学年向き。
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