2010年6月2日水曜日

かえるをのんだととさん









「かえるをのんだととさん」(日野十成/再話 斎藤隆夫/絵 福音館書店 2008)

昔、あるところに仲のよいととさんとかかさんが住んでいました。ある日、ととさんは腹が痛くなって、かかさんにいいました。「かかさん、かかさん、腹が痛くてたまらん。どうしたらいいかのう」「ととさん、ととさん、お寺の和尚さまにきいてみるといい」。かかさんにいわれて、ととさんはお寺にいきました。すると、ととさんの話を聞いた和尚さんがいいました。「そりゃあな、腹のなかに虫がおるせいじゃ。かえるを飲みこむといいぞ」。そこで、ととさんは、捕まえたカエルをぺろっと飲みこみました。

カエルが虫を食べてくれて、うまい具合に腹が痛くなくなったととさんでしたが、こんどはカエルが腹のなかをぺたぺた歩くのが気持ち悪くてなりません。そこで、またかかさんの指示のもと、和尚さんに訊きにいくと、こんどはヘビを飲みこむのがいいとのこと。ととさんはヘビを飲みこんで、ヘビはカエルを食べ、気持ち悪いのはおさまりましたが、こんどはヘビが腹のなかでうごいて気味が悪くなり、そこで──。

以下はくり返しです。かえる、ヘビ、きじ、猟師と、ととさんはどんどん飲みこんでいきます。日本の昔話を元にした、愉快で豪快な絵本です。小学校低学年向き。

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