2013年3月8日金曜日

ジャガーにはなぜもようがあるの?















「ジャガーにはなぜもようがあるの?」(アンナ・マリア・マチャード/再話 ジアン・カルビ/絵 ふくいしげき/訳 ほるぷ出版 1983)

ジャガーは広い畑をもっていました。畑には背の低い木が生い茂っていたので、だれかたがやしてくれるひとをさがしていました。そこで、ジャガーは動物たちをあつめていいました。「畑をたがやしてくれた者には、お礼に牡ウシを1頭やろう」

まず、サルが名乗りでます。でも、ひどい怠け者だったので、ジャガーはすぐやめさせます。次に、ヤギにやらせてみますが、よくはたらくものの、知恵がたりないのでやめさせます。その次は、アルマジロにやらせますが、アルマジロは大食らいで、食べてばかりいます。アルマジロをやめさせると、こんどはウサギがやってきて──。

なぜジャガーのからだに模様ができたのかという、ブラジルの民話をもとにした絵本です。巻末の文章によれば、ブラジルの民話には、ヨーロッパから伝わってきた民話、アフリカから伝わってきた民話、土着の南米インディアンの民話の、3つの流れがあり、本書は、インディアンのあいだで語りつがれてきた民話だということです。さて、このあと、ウサギはよくはたらいて、ジャガーから牡ウシをもらいます。「この牡ウシは、ハエもカもいないところで殺すんだぞ」と、ジャガーにいわれたウサギは、丘の上で牡ウシを殺すことにするのですが、そこにジャガーがあらわれて、牡ウシをほとんど食べてしまいます。そこで、ウサギは腹を立て──と、お話は続きます。小学校中学年向き。

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