2013年3月16日土曜日

みんなのこもりうた















「みんなのこもりうた」(トルード・アルベルチ/文 なかたにちよこ/絵 いしいももこ/訳 福音館書店 1966)

《あざらしの こが ねています。
 あざらしは はまべで ねむります。
 なみは まわりで おどります。
 けれども だれも あざらしのこに
 こもりうた うたっては やりません。

 かもめの こどもが ねています。
 かもめは すなやまで ねむります。
 ちいさい さかなは かもめの ごちそう。
 けれども だれも かもめの こどもに
 こもりうた うたっては やりません。》

いろんな場所で眠る、いろんな動物の子どもたちが、子守歌を聞かずに眠っているけれど──という絵本です。いしいももこさんの訳による詩文に、「かばくん」で高名な、なかたにちよこさんが絵を描いています。このあと、クマの子は森のなかで、ウサギの子は草の上で、リスの子どもは木のうろで、ビーバーの子は穴のなかで──と、まだまだたくさんの動物が登場します。そして最後、人間の赤ちゃんに、お母さんとお父さんが子守歌をうたってやります。幼児向き。

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