2013年3月13日水曜日

あたし、ねむれないの















「あたし、ねむれないの」(カイ=ベックマン/作 ペール=ベックマン/絵 やまのうちきよこ/訳 偕成社 1992)

夜になりましたが、リーゼンは眠れませんでした。リーゼンは大きな声でお母さんを呼びました。「お母さん、お人形をもってきて! お人形がないと眠れないわ」。すると、お母さんがとなりの部屋でいいました。「自分でとってらっしゃい」

リーゼンは自分でお人形をとってきて、ベッドに入れます。すると、お人形が「リーゼン、クマを連れてきてよ。クマがいないと、あたし、眠れないの」といいだします。そこで、リーゼンがぬいぐるみのクマを連れてくると、こんどはクマがいいだします。「リーゼン、イヌを呼んできてよ。イヌがいないと、お人形もぼくも眠れないよ」──。

夜、眠れないリーゼンのお話です。作者のベックマン夫妻はスウェーデンのひと。このあとはくり返し。リーゼンは、眠れないゆいぐるみたちのために、ネコ、ウサギ、あやつり人形、ヒツジ、ライオン、アヒル、それからボールをはこんできます。すると、ベッドにはリーゼンの入る場所がなくなって──と、お話は続きます。リーゼンの子どもらしいしぐさが、愛らしくえがかれています。小学校低学年向き。

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