2013年3月14日木曜日

ちいさなき















「ちいさなき」(神沢利子/文 高森登志夫/絵 福音館書店 2009)

スミレの花の脇に、小さな赤ちゃんの木が生えていました。お母さんはどこにいるの? ここですよ、わたしがお母さんですよ。お母さんは大きなカエデの木。あなたがお母さんだったのね。

赤ちゃんの木はほかにもいます。カバの木、モミの木。みんな、大きなお母さんがいます──。

カエデとカバとモミの木の、赤ちゃんのころの姿をえがいた絵本です。絵は写実的な、品のある水彩。赤ちゃんの木は、小さいながら、秋になると装いを改めます。カエデの木はお母さんと一緒に赤くなり、カバの木は黄色くなります。もちろん、モミの木はお母さんと同じく緑のまま。そして、本書は次の言葉で締めくくられます。「みんな おおきくなあれ」。幼児向き。

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