「どろんこのおともだち」(バーバラ・マクリントック/作 福本友美子/訳 ほるぷ出版 2010)
ある朝、シャーロットに小包が届きました。なかから、レースのたくさんついたドレスを着た、お人形があらわれました。「あなたにぴったりのお人形を贈ります」と、エズメおばさんからの手紙も入っていました。
シャーロットはお人形をひとつももっていませんでしたし、ほしいと思ったこともありません。シャーロットの部屋は、トンボの標本や、箱に入れて飼っている虫や、森でみつけた鳥の巣でいっぱいです。「わたしたち、どろんこ遊びが好きなの。お茶会はやらないし、可愛らしい乳母車もないの。わたしたちのやりかたになれてちょうだいね」と、シャーロットはお人形にいいきかせます──。
外で遊ぶのが大好きな女の子が、可愛いお人形と仲良くなるという絵本です。絵はすこし古風な、細かいところまでていねいにえがかれたもの。このあと、シャーロットはお人形と、クマのぬいぐるみのブルーノと一緒に、どろんこでケーキをつくったり、魚釣りをしたり、男の子たちとワゴン競争をしたりします。お人形は1日ですっかりぼろぼろになってしまうのですが、それをみたエズメおばさんの言葉がじつに素敵です。小学校中学年向き。
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