「ぼくのくれよん」(長新太/作 講談社 1993)
このクレヨンは、ネコと同じくらいある、とっても大きなクレヨンでした。というのも、このクレヨンは、ゾウのクレヨンだったのです──。
ゾウが青いクレヨンで、びゅーびゅー描くと、大きな池のような絵ができあがります。カエルがまちがえて飛びこみますが、池ではなかったのでびっくりしてしまいます。ゾウが、こんどは赤いクレヨンでびゅーびゅー描くと、動物たちは火事だと思って逃げだしてしまいます──。
絵は、おそらくクレヨンで描かれたもの。ゾウがびゅーびゅーと描く場面は、大変豪快で、ほんとうに大きな絵がえがかれているような感じがします。物語はこのあと、ゾウは黄色のクレヨンでびゅーびゅー描いて、動物たちは大きなバナナがあると勘ちがいしたりします。長新太さんらしい、じつに感覚に訴える一冊です。小学校低学年向き。
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