「どれがぼくかわかる」(カーラ・カスキン/作 よだしずか/訳 偕成社 1978)
「ね、お母さん。ぼくがみんなのなかにいたら、どれがぼくかわかる?」と、ウィリアムがたずねました。「もちろんよ」とお母さんがいったので、ウィリアムは馬のいる野原へでかけて馬になり、みんなと一緒に遊びました。すると、お母さんがいいました。「お母さんにはわかるわ。大好きな帽子をかぶっているんですもの」「みつかった」
このあと、ウィリアムは、スカンクやヒツジやアヒルやネズミや鳥やウサギやイヌやブタになりますが、いつでもお母さんはウィリアムのことをみつけます──。
冒頭、お母さんがお昼のパイをつくっているところからはじまり、最後はウィリアムがパイを食べるところで締めくくられます。変身するたびに、ウィリアムは帽子をかぶったり、スカーフを巻いたり、セーターを着ていたりしているので、すぐそれとわかります。おそらく、読者である子どもたちもすぐウィリアムのことをみつけだすでしょう。リズミカルなくり返しがたのしい一冊です。小学校低学年向き。
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