「からすのパンやさん」(かこさとし/作 偕成社 1978)
〈いずみがもり〉の黒文字3丁目の角の中くらいの木にある、カラスのパン屋さんのうちに、4匹の赤ちゃんが生まれました。お父さんとお母さんは、赤ちゃんが泣きだすと、あやしたり、おっぱいを飲ませたりしなければならなかったので、ときどきお客さんを待たせたり、お店を散らかったままにするようになりました。おかげで、お客がだんだん減って、貧乏になってきました。
あるとき、4羽がおやつに、いつもの売れ残りの、できそこないのパンを食べていると、お友だちがやってきます。できそこないのパンは、お友だちのあいだでも評判がよく、そこで家族みんなでいろんなパンをつくることにします。パンは大勢の子どもたちに売れ、カラスのパン屋さん一家はもっといろんなパンをつくることにします──。
お話会の定番絵本のひとつです。文章はタテ書き。このあと、大変評判になったパン屋さんに、大勢のカラスが押しかけてきて…と物語は続きます。カラスの群が、1羽1羽描き分けられているのが見どころのひとつです。圧巻は、一家がつくったさまざまなパンが、見開きでえがかれた場面。子どもたちに読み聞かせると、この場面で、パンのとりあいをはじめたりします。小学校低学年向き。
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