2011年1月4日火曜日

タブスおばあさんと三匹のおはなし










「タブスおばあさんと三匹のおはなし」(ヒュー・ロフティング/作 南條竹則/訳 集英社 2010)

昔むかし、草深い小さな農場に、たいそう年をとったタブス夫人というおばあさんが、犬のパンク、アヒルのポンク、それにブタのピンクと一緒に住んでいました。おばあさんは長年農場に暮らしていましたが、農場のもち主ではありませんでした。もち主はロンドンにいる、一度も農場にきたことのない男のひとでした。ある夏の終わり、もち主の甥だという若者がロンドンからあらわれて、おばあさんと、パンクとポンクとピンクは、長年楽しく暮らした家をでていかなければならなくなりました。

家を追いだされたおばあさんは途方に暮れてしまいます。3匹は松露とマスのフライのごちそうをつくって、おばあさんに食べてもらおうとしますが、おばあさんは悲しみのあまり手をつけず、3匹が用意してくれた洞穴の寝床で丸くなるばかりです。そこで、3匹は「あのとんま」を農場から追いだしてやろうと決意します──。

「ドリトル先生」シリーズの作者、ロフティングによる読物絵本です。「ドリトル先生」同様、やっぱり動物たちが大活躍します。ストーリーはこのあと、水ネズミの王様スキークや、ツバメの女王ティリー・トウィターの助けを得て、地主の甥を追いだす話へと続きます。ロフティングの達者だったり、稚拙だったりする絵を、レイアウトがよく支えています。小学校中学年向き。

0 件のコメント:

コメントを投稿