2011年1月5日水曜日

やかましい!










「やかましい!」(シムズ・タバック/絵 アン・マクガバン/文 木坂涼/訳 フレーベル館 2008)

昔むかし、小さな古い家に、ひげもじゃのおじいさんが住んでいました。ある日、おじいさんのベッドがきーきーいいだしました。床もみしみし、葉っぱは屋根をひゅんひゅんこすっています。それがあんまりやかましいので、おじいさんは村一番のもの知り博士のところに相談にいきました。すると博士はいいました。「それなら、いい方法があるぞ。ウシと一緒に暮らすのじゃ」。

もちろん、ウシと暮らしても静かにはなりません。そこで、またもの知り博士を訪ねると、博士はこうこたえます。「それならロバじゃ。ロバと一緒に暮らすのじゃ」。このあとはくり返しです。おじいさんは、ヒツジやニワトリや犬や猫と暮らすことになり──。

小さな物音がうるさく感じられるようになってしまったおじいさんのお話です。絵は、ストーリーをよくつたえるユーモラスなもの。最後まで読むと、「なるほどこういうことだったのか」と、もの知り博士の知恵に感心します。同じ題材を扱った絵本に「きつきつぎゅうぎゅう」(ジューリア・ドナルドソン/文 アクセル・シェフラー/絵 ながくぼれいこ/訳 ほるぷ出版 1995)があります。こちらの主人公はおばあさんです。小学校低学年向き。

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