「こぶじいさま」(松居直/再話 赤羽末吉/画 福音館書店 1980)
昔、あるところに、額に大きなこぶのあるじいさまがいました。ある日、山の木を切りにいって、日が暮れて帰れなくなってしまったじいさまは、山の神様のお堂に泊まることにしました。すると、夜中ごろになって、山奥から大きな鬼や小さな鬼どもが大勢やってきて、お堂のまわりをとり巻き、うたい、踊りはじめました。
じいさまは、はじめのうちは怖くて、お堂のすみから黙ってみているだけでしたが、踊りの調子がだんだん面白くなってくると、じっとしていられなくなり、とうとうお堂から飛びだして、鬼どもと一緒に踊りだします。
ご存知、昔話「こぶとりじいさん」をもとにした絵本です。鬼どもが踊る場面では、こんな歌がうたわれます。
「くるみは ぱっぱ、ぱあくずく、
おさなぎ、やぁつの、おっかぁかぁ、
ちゃぁるるぅ、すってんがぁ、
一ぼこ、二ぼこ、三ぼこ、四ぼこ…」
読み聞かせに使うには、ずいぶん練習がいりそうです。赤羽末吉さんは、ここでも素晴らしい仕事をしています。小学校低学年向き。
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