「ウルスリのすず」(ゼリーナ・ヘンツ/文 アロワ・カリジェ/絵 大塚勇三/訳 岩波書店 1978)
高い山の奥の貧しい村に、ウルスリという男の子が住んでいました。あしたは鈴行列のお祭りです。ウルスリは大きい子たちと一緒に鈴を借りにいきました。そうすれば、大きい鈴がもてると思ったのですが、大きい子たちにひっぱられ、突き飛ばされて、いざもらう番になってみると、一番小さい鈴しかもらえませんでした。これでは、行列で先頭を歩くことはできませんし、鈴に木の実やお菓子を入れてもらうこともできません。ウルスリは悲しくて涙をこぼしました。
でも、山の夏小屋の壁に大きな鈴がかかっていたのを思い出し、ウルスリはひとりで山にむかいます。はたして、ウルスリは念願の鈴を手に入れることができるでしょうか。
スイスの著名な絵本作家カリジェの名作です。力強い描線で、スイスの自然や村の暮らしが美しくえがかれています。小学校低学年向き。
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