2010年1月22日金曜日

太陽と月とカラス












「太陽と月とカラス」(タチヤーナ・マーヴリナ/絵 斎藤君子/文 ネット武蔵野 2003)

昔むかし、おじいさんとおばあさんがすんでいました。ふたりには3人の娘がありました。ある晩、おじいさんは麦をとりに納屋にいったところ、袋に穴が空いていて、そこから麦がぽろぽろこぼれ落ち、気がついたときは袋のなかが空っぽになっていました。おじいさんは暗闇のなかで一粒一粒麦をひろいながら、すっかりくたびれていいました。

「太陽がからだをあたためてくれたら、
 月が道を照らしてくれたら、
 カラスのカンタが麦をひろってくれたら、
 太陽に上の娘を、月にまんなかの娘を
 カラスのカンタに下の娘をやるんだがなあ…」

すると、太陽がひょっこり顔をだし、おじいさんのからだをあたためました。それから月が輝いて、おじいさんの足もとを照らし、カラスのカンタが飛んできて麦をひろってくれました。

その後、約束通り、おじいさんは娘たちを太陽と月とカラスに嫁がせます。後半は、おじいさんが嫁いだ娘たちに会いにいく、笑話風の話が続きます。タチヤーナ・マーヴリナの生き生きとした絵が素晴らしい、おおらかな味わいの楽しい絵本です。小学校低学年向き

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