2011年8月22日月曜日

あるきだしたゆきだるま












「あるきだしたゆきだるま」(ミラ=ローベ/文 ヴィンフリート=オプゲノールト/絵 ささきたづこ/訳 偕成社 1984)

庭に、お古の帽子をかぶり、ニンジンの鼻をつけた雪だるまが立っていました。あたたかな家のなかでは、みんながお茶を飲み、クッキーを食べていました。窓から、雪だるまがさびしそうに立っているのをみつけたリーザは、庭にでて、雪だるまにひと口、自分のお茶を飲ませてあげました。

お茶を飲んだときから、雪だるまは、普通の雪だるまではなくなります。まず、お腹があたたかくなり、頭もかっかと熱くなります。そして、なんだかじっとしていられなくなり、足をあげて歩きはじめます──。

お茶を飲んだ雪だるまが歩きだす、という絵本です。絵は、細部まで詳しくえがかれた漫画風の線画に、水彩で着色したもの。このあと、雪だるまはまず町にいきますが、あんまりにぎやかすぎるので、こんどは野原にでかけます。雪だるまは野原を気に入るのですが、暖かくなると溶けてしまうので、川を流れる氷の上に乗り、一年中氷があるという、白クマのいるあたりにでかけます──。にぎやかな絵と、話の展開が楽しい一冊です。小学校低学年向き。

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