「にぎりめしごろごろ」(小林輝子/再話 赤羽末吉/絵 福音館書店 1994)
昔、きこりのおじいさんがいました。ある日、木を切っていたおじいさんは、お昼になったので、にぎりめしを食べようとしました。すると、にぎりめしがころんと手から落ち、ころころ山を転がり落ちていきました。
にぎりめしを追いかけたおじいさんは、畑仕事をしている男に、にぎりめしのゆくえを聞き、お地蔵さんのいるお堂にたどり着きました。お堂の棚にあったにぎりめしの、土のついたところを自分で食べ、きれいなところをお地蔵さんにあげると、お地蔵さんがいいました。「じさまや、じさま、夜中に面白いことあるから、天井にかくれてろ」。
さて、恐縮しながらお地蔵さんを踏み台にし、天井にのぼって待っていると、お堂のまえに鬼たちがやってきて宴会をはじめます。そこで、コケコッコーとニワトリのまねをすると、鬼たちはおどろいて、なにももたずに去ってしまいます。おじいさんは、小豆めしやクルミもちや、赤やら青やらの着物をどっさりもってうちに帰ります。
このあとは、となりのおじいさんが、おじいさんの真似をする話へと続きます。となりのおばあさんの、とらぬ狸の皮算用な先走りぶりがすごいです。小学校低学年向き。
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