2010年3月3日水曜日

うしかたとやまうば












「うしかたとやまうば」(瀬田貞二/再話 関野凖一郎/画 福音館書店 1972)

昔、五郎という牛方がいました。五郎は、浜で正月につかうサバを仕込んで、牛につめるだけつんで山越えをしようとしました。ところが、峠まできたとき、「おーい、おーい」と追いかけてくるものがありました。それは、白髪を振り乱したやまうばでした。

やまうばは、よこさなければおまえを食ってしまうぞとおどかして、サバも牛も食べてしまいます。そして、五郎も食べようとするので、五郎は大あわてで逃げだします。さんざん逃げまわり、山の一軒家に逃げこんでみると、そこはなんとやまうばのいえ。しかし、五郎はうまく機転をきかせ、やまうばをだしぬきます。関野準一郎さんの絵が、日本のこわい昔話という感じを、じつによくだしています。小学校低学年むき。

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