「むかし、森のなかで」(トーマス・ティードホルム/文 アンナ‐クララ・ティードホルム/絵 ひしきあきらこ/訳 ほるぷ出版 1995)
昔むかし、大きな森にヨナタンという7つになる男の子が住んでいました。ヨナタンはまだ7つでしたが、お母さんはいませんでしたし、お父さんは森ではたらかなければならなかったので、ヨナタンが薪を割り、おかゆをつくっていました。あるとき、口ひげをはやした男の人が馬に乗ってやってきて、お父さんにいいました。「子どもは全員、学校へいくこと!」。お父さんは怒って男の人を追い返しましたが、ヨナタンは学校というところにいってみたいと思いました。「どうしても学校へいくというのなら、途中でリスでもしとめてこい!」といわれ、ヨナタンは鉄砲をかついで学校にむかいました。
さて、学校がどんなところかも知らなかったヨナタンですが、いってみると、天使のような先生がいて、いろんなことを教わるところだとわかります。ヨナタンは、それから毎日学校にいきますが、ある日、学校が火事で焼けてしまいます。そこで、ヨナタンは先生に、「ぼくのうちで暮らせばいいよ。ぼくのうちを学校にしようよ」といって、しばらくヨナタンのうちが先生のうちになり、学校になります。
スウェーデンの絵本です。ヨナタンがサルやラクダやオウムのことを習うと、雪が積もる森なかにサルやオウムがあらわれるのが愉快です。学校ができたばかりのころのことが、温かみのある絵でえがかれています。小学校中学年向き。
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