「とうもろこしおばあさん」(秋野和子/再話 秋野亥左牟/画 福音館書店 2005)
どこからか、ひとりのおばあさんがやってきました。おばあさんは、どこの村でも泊めてもらえませんでしたが、このアリゲーター村では、ひとりの若者に泊めてもらうことができました。翌朝、男たちが野牛を狩りに、女たちが芋を掘りにでかけると、おばあさんはおいしいパンをつくって村の子どもたちに食べさせました。村に帰り、子どもたちの話を聞いた酋長は、大人たちにも食べさせてくれるように、おばあさんに頼みました。その夜は、大宴会がはじまりました。
おばあさんがつくったのは、とうもろこしからつくったパン。でも、おばあさんはどこでとうもろこしを手に入れたのかいいません。ところが、若者はおばあさんのあとをつけ、おばあさんがとうもろこしを手に入れるところをみてしまいます。みられたことを知ったおばあさんは、若者にあることを命じ、おかげで平原には一面とうもろこしが実るようになります。秋野さんの力強い絵が印象的な、とうもろこしの起源を語った絵本です。現在品切れ。小学校低学年向き
余談ですが、白土三平が「ナータ」というタイトルで、同じくとうもろこし起源譚を漫画にしています(異色作品集2巻所収)。ただし、こちらは大変アダルトな内容になっています。
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