2009年10月29日木曜日

エミリーときんのどんぐり

「エミリーときんのどんぐり」(イアン・ベック/作 ささやまゆうこ/訳 徳間書店 1995)

エミリーのうちの庭に、1本のかしの木が生えていました。エミリーはこの木を魔法の木だと思っていました。弟のジャックをつれて海賊船ごっこをすると、かしの木はいまにも船になり、風が吹いたらうごきだしそうでした。ある日、目をさますと、町は海に沈んでいました。そして、かしの木は海賊船になっていました。船に「きんのどんぐり号」と名づけたエミリーは、ジャックと船に乗りこみ、大海原をめざします。

このあとは大冒険。エミリーとジャックは世界のはてにいき、金のドングリを手に入れます。絵は独特の波線によってえがかれた、あたたかみのあるもの。海に沈んだ町の上を進んでいく帆船の絵はじつに魅力的です。オチも気が利いていて、楽しめる読物絵本になっています。現在品切れ。小学校中学年向き。

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