「どうしてカはみみのそばでぶんぶんいうの?」(ヴェルナ・アールデマ/文 レオ・ディロン/絵 ダイアン・ディロン/絵 やぎたよしこ/訳 ほるぷ出版 1978)
ある朝、イグワナが水たまりで水を飲んでいると、カがやってきていいました。「あのねえ、お百姓があたしくらいあるヤマイモを掘ってたの」。そんなバカな話は聞いていられないと、イグワナは木の枝で両方の耳に栓をして歩きだしました。ところが、これが思わぬ大事件へとつながってしまいます。
西アフリカ民話。なぜカが耳のそばでぶんぶんいうのか、その由来を説いた絵本です。カのささいなひとことが、「風が吹いたら桶屋がもうかる」的に、大きな事件につながってしまいます。でも、太陽が昇らなくなり、ジャングルの動物たちが原因究明のため会議をひらくなど、スケールは「桶屋」をはるかに超えています。絵は、グラデーションを効かせた切り絵風の絵。独特の画風は好き嫌いが分かれるかもしれません。あと、「イグワナ」はおそらく「イグアナ」のことでしょう。1976年コルデコット賞受賞作。小学校低学年向き。
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