「おばけのトッケビ」(金森襄作/再話 チョン・スクヒャン/絵 福音館書店 2005)
七つの山を越えたある村に、ひとりの若者が住んでいました。お父さんが死んでしまい、若者のもちものは杖とひょうたんしかありません。あちらの村、こちらの村と歩いても仕事はなく、若者は林のなかの墓のまえで眠ることにしました。すると、その夜だれかが、「おうい、じいさん起きろやあい」と、声をかけてきました。
声をかけてきたのは、おばけのトッケビ。若者を死人とかんちがいしたトッケビは、村の娘の命をとり、それでじいさんを生き返らせてやるんだと、若者を村の大きな家のまえに連れていきます。
韓国の昔話です。夜から朝に変わる場面がじつに鮮やか。途中、娘の命をとったトッケビは、うれしくて歌をうたいます。もちろん、話はそれで終わりではなく、若者の機転によりハッピーエンドを迎えます。現在品切れ。小学校低学年向き。
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