2009年10月13日火曜日

風にのっていったダニーナ












「風にのっていったダニーナ」(ジェイン・ヨーレン/文 エド・ヤング/絵 もりおかみち/訳 富山房インターナショナル 2009)

むかし、遠い東の国に、たいそうお金持ちの商人がいました。妻をなくした商人は、娘のダニーナを一生幸せにしようと決心しました。そこで、まだ幼いダニーナを、高い塀にかこまれた海辺の屋敷で育てることにしました。何年もの年月がすぎ、悲しみを知らずに育ったダニーナは、ある日、ふしぎな風の歌を聞きました。

ふしぎな風の歌はこんな風にうたいます。「わたしはいつもやさしいとはかぎらない」。ここではだれもがやさしいし、いつも幸せよと、ダニーナがこたえると、風はさらにうたいます。「なんと悲しい人生だろう」。
寓話的な読物絵本。エド・ヤングの絵は繊細かつ様式的です。読み終わると、深い余韻が残ります。小学校中学年向き。

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