2013年4月5日金曜日
アリクイのアーサー
「アリクイのアーサー」(バーナード・ウェーバー/作 みはらいずみ/訳 のら書店 2001)
アーサーは、普段はやさしくて、お手伝いができて、思いやりがあって、お行儀がよくて、お利口で、聞き分けがよくて、頼りになって、心があたたかくて、抱きしめたくなる、文句なしに素晴らしい息子です。でも、アーサーはときどき、困った子になるのです。
ときどき、アーサーは考えこんでしまいます。「ぼくたち、アリを食べるからアリクイって呼ばれてるんだよね。どうしてほかの名前じゃないのかなあ」。それから、アーサーはときどきすることがなくなります。「ぼく、なんにもすることがなくてつまんない」
バーナード・ウェーバーは、「アイラのおとまり」や「ワニのライルがやってきた」などの、「ワニのライル」シリーズの作者。わずかに赤と茶色で着色された、モノクロの画面は、あたたかみがあります。文章は、アリクイのお母さんが、息子のアーサーついて語るというもの。いろいろ考えごとをしてしまうアーサーは、部屋を散らかしたり、食べものの好き嫌いをいったり、忘れものをしたりしますが、そんなアーサーを、お母さんは愛情深く語っています。小学校中学年向き。
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