2013年4月12日金曜日

まんげつダンス!















「まんげつダンス!」(パット・ハッチンス/作 なかがわちひろ/訳 福音館書店 2008)

満月の夜、ブタとヒツジとウマは月を見上げ、「こんな日はひと晩中踊っていたいわね」といいました。でも、子どもたちがすやすや眠っているので、踊ることはできません。そこで、三匹は床にわらを敷きました。ほら、これならうるさくないわ。

まず最初に、ウマが踊りだします。ぱかぱかぱんぱん、ぱんぱかぱん。ところが、ひづめが小石の床とこすれあって、火花が飛んで、それがわらに燃え移り――。

ハッチンスは「ティッチ」「ベーコンわすれちゃだめよ!」の作者として高名です。絵は、はっきりとした色づかいの厚塗り。月の光の部分と影の部分を強調し、満月の夜の感じをたくみにかもし出しています。さて、このあとウマはあわてて水をかけて火を消すのですが、おかげでふらふらにくたびれてしまいます。そこで、次にヒツジが踊りだします。毛糸玉のように、ぽよよんと跳ねていたヒツジですが、はりきりすぎて梁に引っかかってしまいます。ウマもヒツジもブタもなにかしら失敗をして、くたびれて眠ってしまうのですが、そのあともう少しお話は続きます。小学校低学年向き。


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