2013年2月1日金曜日

かさもっておむかえ










「かさもっておむかえ」(征矢清/作 長新太/絵 福音館書店 1977)

夕方になって、急に雨が降りはじめたので、かおるはお父さんをむかえに駅にいきました。駅はひとでいっぱいでしたが、お父さんの姿はありませんでした。電車は次つぎと到着し、そのうち駅のなかはがらんとして、待っているのはかおるひとりになりました。外はもうすっかり暗くなり、かおるは待ちくたびれてベンチにすわりました。

すると、オレンジ色のトラネコが、だれを待っているんだいと、かおるにたずねてきます。「お父さんよ」と、かおるがいうと、「それだったら、お父さんがいつも地下鉄から乗り換える駅までいったらどう? ぼくが一緒にいってやる」と、ネコがいって──。

絵を描いた長新太は「ちへいせんのみえるところ」などで高名です。このあと、かおるはネコと一緒に、緑色の車両に乗りこみます。そこは動物専用車両で、クマやオオトカゲやカバやイノシシがいます。かおるは、本当にお父さんに会えるのか心配になってくるのですが──。最初と最後に「あめふりのうた」がでてきます。小学校低学年向き。

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