「ケニーのまど」(モーリス・センダック/作 神宮 輝夫/訳 冨山房 1975)
ケニーは夢の途中で目をさましました。みていたのは庭の夢でした。この庭に住みたいと思ったケニーは、夢のなかで、4本足のオンドリに1枚の紙をもらいました。そこには、なぞなぞが7つ書いてあり、紙はケニーが目をさましてもそばにありました。
以降は、ケニーが解いていくなぞなぞが、物語仕立てで語られます。7つのなぞなぞはこんな感じです。
1だれかにだめといわれても、こくばんにえをかくには、どうしたらいいか?
2だれかさんだけのやぎってなんだ?
3やねのうえのうまはみえるか?
4やくそくをやぶっても、とりかえしはつくか?
5ききいっぱつってなんだ?
6なかもそともみえるものなんだ?
7ねがいごとをしてから、気持ちが変わることないか?
最後に、4本足のオンドリがあらわれて、ケニーがどんな答えをみつけたのかたずねます。
絵も文章も両方自作した、センダックの処女作。子どものひとり遊びを、そのまま結晶化したような、詩的な作品です。現実と夢想が混ざりあっているところなど、その後のセンダックの傾向がすでにうかがえます。小学校中学年向き。
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