2010年4月21日水曜日

したきりすずめ









「したきりすずめ」(石井桃子/再話 赤羽末吉/絵 福音館書店 1982)

昔、あるところに、じいさとばあさが住んでいました。ふたりには子どもがいなかったので、じいさは一羽のすずめを飼い、とても大事に育てていました。ある日のこと、じいさが山へ柴刈りにいき、ばあさが庭で洗濯をしていたところ、木の上で遊んでいたすずめが、ばあさの煮ておいたのりを見つけて、みんな舐めてしまいました。これに気づいたばあさは、かんかんに腹を立て、はさみですずめの舌をちょん切ってしまいました。すずめは鳴きながら山のほうへと飛んでいきました。山からもどってきたじさまは、ばあさまから話を聞き、「なんとむごいことをしたものよ、おら、すずめにあやまってくる」といって、まっすぐ山に入っていきました。

この後、「すずめや すずめ すずめのおやどは どこじゃいな ちゅんちゅん」といいながら歩いていったじいさは、途中牛洗いどんや馬洗いどんの手伝いをして道を聞き、竹やぶのなかではたを織っているすずめと再会します。

ご存じ、舌切りすずめのお話。絵もお話も非常に洗練された、完璧な絵本のひとつです。小学校低学年向き。

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