「おおきなカエル ティダリク」(加藤チャコ/再話・絵 福音館書店 2005)
昔むかし、果てのない大平原に、ティダリクという岩山のようなどでかいカエルが住んでいました。かんかん照りが続いたある日、のどがからからで目をさましたティダリクは、近くの池の水をあっというまに飲んでしまいました。それでも、まだたりなくて、「みずどこじゃあ、みずどこじゃあ」といいながら、大平原の水を残らず飲み干してしまいました。ほかの動物たちは困り果て、水を分けてくれるようにティダリクにお願いをしにいきました。
でも、ティダリクは動物たちの願いを聞き入れません。そこで、賢いウォンバットじいさんが、ティダリクを笑わせれば水を吹きだすにちがいないと提案し、動物たちはティダリクの前でそれぞれ芸を披露することになります。
アボリジニ・ガナイ族のお話です。とはいえ、エリマキトカゲの皿回しなんて芸は、再話した加藤さんによるアレンジかもしれません。読み聞かせにつかうには、動物たちの芸のあたりが難関といえるでしょう。ラストは、じつにさわやかに終わります。小学校低学年向き。
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