「ひつじかいとうさぎ」(内田莉莎子/再話 スズキコージ/絵 「こどものとも」234号 福音館書店 1977)
昔、あるところに羊飼いの男の子がいました。森で一匹のウサギをみつけた羊飼いは、囲いに入れて飼うことにしました。ところが、ウサギは囲いから抜け出し、森に逃げてしまいました。羊飼いが森にいくと、一匹のオオカミと出会いました。「ウサギが逃げちまったんでさがしにいくんだ。オオカミ、捕まえておくれよ」と羊飼いが頼むと、オオカミは「自分で捕まえな」といって駆けていってしまいました。
ラトビアの民話を再話した絵本です。羊飼いは、出会うものみんなにお願いをするのですが、ことごとく「自分でやれ」といわれてしまいます。ところが、クマだけが羊飼いの頼みをきいてくれ、それからすべてが逆転し、最後にはみんなうまくいきます。羊飼いが出会うのが、こん棒だったり、火だったり、川だったりするのが面白いところです。スズキコージの絵は、横長の画面をたくみにつかい、大迫力です。4歳から。
この作品も本になっていません。ネット書店で確認すると、「こどものとも年中向き」60号(1991)に再掲されたようです。
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