2013年6月4日火曜日

ぼくねむくないよ















「ぼくねむくないよ」(アストリッド・リンドグレーン/文 イロン・ヴィークランド/絵 ヤンソン由実子/訳 岩波書店 1990)

ラッセは絶対に寝たくない、5歳の男の子でした。お母さんが、「もう寝る時間よ」というと、ラッセは「あとちょっとだけ」といいました。そして、台所のテーブルからちょっとだけ4回飛び降りたり、くつ下の穴に指を入れて、もっと大きくならないかとのぞいたりしました。

しまいに、お母さんはこの「ちょっとだけ」がまんできなくなり、ラッセをつかまえて、服を脱がせ、ベッドに入れてしまいます。そのあいだ中、ラッセは「ぼく眠くないよ!」と叫び続けます──。

「長くつ下のピッピ」などで高名なリンドグレーンの文章による絵本です。絵は、親しみやすい水彩。さて、ラッセのすぐ上の階には、ロッテンおばあさんというひとが住んでいました。ラッセがロッテンおばあさんのうちに遊びにいったある晩、おばあさんはラッセに「このメガネをかけてみたいかい?」とたずねます。ロッテンおばあさんのメガネは、世界一ふしぎなメガネで、これをかけたラッセは、森のなかに暮らす、クマやウサギや小鳥やネズミの子どもたちの、夜眠るところを目にします。お話はちょっと長めですが、読みやすい読物絵本です。小学校低学年向き。

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