2010年8月17日火曜日

月へミルクをとりにいったねこ












「月へミルクをとりにいったねこ」(アルフレッド・スメードベルイ/作 たるいしまこ/絵 ひしきあきらこ/訳 福音館書店 1996)

あるところに、母さんネコと4匹の子ネコが暮らしていました。母さんネコは子ネコたちを立派なネコにしようと、栄養たっぷりの牛のミルクを毎日たくさん飲ませました。ところが、ある日大変なことが起こりました。ネコたちの住んでいる農家の、雌牛の乳がでなくなってしまったのです。

母さんネコが犬小屋の屋根にうずくまって困っていると、犬がミルクのあるところを教えてくれます。それは月。月には、おじいさんとおばあさんが桶をはこんでいる姿が浮かんでいますが、あの桶にはミルクが入っているのです。ネコは、途中で出会ったブタやオンドリや子牛と一緒に、月にむかって走り続けますが──。

物語が進むにつれ、仲間たちはどんどん脱落していきます。ですが、母さんネコだけは頑固一徹、決してあきらめません。そのおかげで、月にはたどり着けなかったものの、ぶじにミルクにありつきます。日本では、月にいるのはウサギですが、北欧(作者はスウェーデンのひと)では、月にいるのはおじいさんとおばあさんなのでしょうか? 絵は柔らかいタッチのもので、月夜の感じがよくでています。小学校低学年向き。

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