2011年4月21日木曜日

きょうはよいてんき










「きょうはよいてんき」(ナニー・ホグロギアン/作 あしのあき/訳 ほるぷ出版 1978)

きょうはよい天気。大きな森のむこうから一匹のキツネがやってきました。ノドがからからだったキツネは、たきぎを拾いにきたおばあさんの、つぼに入ったミルクをぺろぺろと飲みほしてしまいました。それに気がついたおばあさんは、怒ってナイフでキツネの尻尾を切りとってしまいました。

キツネが尻尾を返してくれるようにお願いすると、おばあさんは、「わたしのミルクを返しておくれ。そしたら尻尾を返してあげるよ」といいます。そこで、キツネが牛のところにでかけると、牛はこういいます。「きみが草をくれたらミルクをあげるよ」。そこで、キツネが原っぱにいくと、原っぱはこういいます。「わたしに水をくれたらね」──。

アルメニアの民話をもとにした絵本です。このあと、キツネは、川、きれいな娘さん、物売り、ニワトリ、粉ひきのおじさんを訪ねます。もちろん、キツネは途中から、訪れた先を逆にたどり、最後は大団円をむかえます。絵は、微妙な色あいの水彩。逆にたどる場面が、うまく絵であらわされているのが、読んでいて楽しいところです。1972年コールデッコット賞受賞。小学校低学年向き。

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