2011年4月26日火曜日

しょうぼう馬のマックス











「しょうぼう馬のマックス」(サラ・ロンドン/文 アン・アーノルド/絵 江国香織/訳 岩波書店 1998)

バーモントの小さな町に、レヴじいさんというはたらき者の行商人がいました。レヴじいさんは、ブッバという名前の馬を荷車につなぎ、毎日行商にでかけました。ところが、ブッバは荷車を引くには年をとりすぎてしまいました。ちょうどそのころ、新しい消防車がくるので、消防馬たちはみんなオークションにかけられることになりました。レヴじいさんはオークションにでかけ、音楽の好きなマックスという馬を手に入れました。

さて、こうして荷車を引くようになったマックスでしたが、まだ消防馬だったころのくせが抜けず、火事を知らせる鐘を聞くと、一目散に飛びだしてしまいます。そこで、レヴじいさんはマックスに、火事よりももっと楽しいことをしてやろうと考えて──。

なかなか前の仕事のことが忘れられないマックスのお話です。絵は、水彩でえがかれた親しみやすいもの。このあと、夜、火事の鐘を聞いたマックスは馬屋から逃げだそうとするのですが、レヴじいさんがもっと楽しいことをしてやり、マックスはとどまります。小さな町の感じがよくでた、雰囲気のある一冊です。小学校中学年向き。

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