2011年3月22日火曜日

まつぼっくりのぼうけん












「まつぼっくりのぼうけん」(ブリギッテ・シジャンスキー/文 バーナデット・ワッツ/絵 松岡享子/訳 瑞雲舎 2008)

木も生えていない高い山の岩から、透きとおった水がしみだしていました。水は流れをつくり、小さな川となりました。やがて、川は松の木がたった1本生えているところにやってきました。5つのまつぼっくりたちは、枝の上から下を見下ろして、あの小川は踊りながらどこへいくのだろうと思いました。そのうちに、まつぼっくりたちは枝をはなれ、ポシャン!と流れる水のなかへ落ちました──。

まつぼっくりたちは、谷を下り、凍った川の上を転がり、滝を落ち、大きな都会を通りながら、それぞれ自分の居場所をみつけていきます。

5つのまつぼっくりの、川下りをえがいた絵本です。表紙の見返しは山のなか、裏表紙の見返しは海になっています。読み終えると、まつぼっくりたちと一緒に川のはじからはじまで旅をしたような気分になります。この絵本もまた、傑作絵本の一冊でしょう。小学校低学年向き。

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