2012年12月25日火曜日

イーライじいさんのすてきなともだち

「イーライじいさんのすてきなともだち」(ビル・ピート/作 山下明生/訳 佼成出版社 1986)

昔、カンバンバザンゴという遠い国に、イーライというライオンがすんでいました。かつては、百獣の王と恐れられていたイーライでしたが、いまではすっかり老いぼれて、ネズミみたいに臆病になっていました。ごはんのときも、ライオンたちが満腹になり、ハイエナやジャッカルがあさりつくすまで、おとなしく待っていました。

イーライはハゲタカと一緒に、やっとごはんにありつきます。あんまりハゲタカがわめくので、振り向くと、おばあさんのハゲタカがジャッカルに食わえられ、引きずられていきます。かわいそうになったイーライは、おばあさんのハゲタカを助けるのですが──。

「ちいさなリスのだいりょこう」などをえがいた、ビル・ピートによる絵本です。絵は、色鉛筆でえがかれた、マンガ風の親しみやすいもの。さて、このあと、イーライはハゲタカたちにすっかり慕われてしまいます。あんまりまとわりつかれるので、イーライは怒鳴って追い払うのですが、ある日、ズーバンガ族の男たちがライオン狩りにやってきて──と、お話は続きます。気の利いた展開が楽しい、愉快な一冊です。小学校低学年向き。

1 件のコメント:

  1. 息子が幼い頃、大好きな絵本でした。本屋さんに無くて、発注して取り寄せて頂きました。何度も何度も催促されて、話しの内容を覚えるくらい読んであげた思い出深い絵本です。

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