2012年12月19日水曜日

もりのくまとテディベア












「もりのくまとテディベア」(谷川俊太郎/詩 和田誠/絵 金の星社 2010)

《もりのくまは ゆったりあるく

 このまがくれの おひさまあびて
 すきなはちみつ さがしてあるく

 ショーウィンドウの テディベアは
 あしはあるけど すわってるだけ
 どこへもいかない なにもたべない》

谷川俊太郎さんと和田誠さんのコンビによる一冊です。内容は、森のクマの人生と、テディベアの人生をならべたもの。森のクマは、厚塗りの水彩でえがかれ、テディベアは着色された線画でえがかれています。また、文章はタテ書きで、森のクマはゴシック、テディベアは明朝体がつかわれています。森のクマは恋をし、子グマを生みます。子ども部屋のテディベアはなにもしません。だれかが抱きしめてくれるのを待っているだけ、年もとらず、擦り切れ、ほころび、だんだん値段が高くなるだけです。クマとテディベアの対比が、味わい深い印象をかもしだしています。小学校低学年向き。

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