2012年12月11日火曜日

げんきなマドレーヌ












「げんきなマドレーヌ」(ルドウィッヒ・ベーメルマンス/作 瀬田貞二/訳 福音館書店 1972)

パリのツタのからんだ、ある古い屋敷に、12人の女の子が暮らしていました。2列になってパンを食べ、2列になって歯を磨き、2列になって眠りました。女の子たちのなかで、一番のおちびさんがマドレーヌでした。冬が好きで、スキーもスケートも得意で、ネズミなんか怖くないし、動物園のトラにもへっちゃらでした。

さて、先生のミス・クラベルは、ある日の真夜中、どうも様子が変だと目をさまします。ちびちゃんのマドレーヌが、起き上がって、わーわー泣いているのです。さっそく、コーン先生が診察をし、マドレーヌは救急車ではこばれていきます──。

名高い「マドレーヌ」シリーズの第1作目です。いきいきとした描線でえがかれた絵は、カラーとモノクロが場面ごとに入れ替わります。文章は、絵の下に2、3行。場面は次つぎと変わっていきます。さて、マドレーヌが入院し、たちまち10日がすぎ去ります。ミス・クラベルとほかの女の子たちは、いつものように2列になって、マドレーヌのお見舞いにでかけます。作者紹介によれば、マドレーヌという名前は、作者ベーメルマンスの奥さんの名前からとられたそう。また、巻末には、作中にあらわれるパリの名所の解説がついています。小学校低学年向き。

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