2012年10月18日木曜日

ぐりとぐら










「ぐりとぐら」(中川李枝子/文 大村百合子/絵 福音館書店 1967)

 野ネズミのぐりとぐらは、大きなカゴをもって、森の奥へでかけました。

《ぼくらの なまえは ぐりと ぐら
 このよで いちばん すきなのは
 おりょうりすること たべること
 ぐり ぐら ぐり ぐら》

2匹が話しながらいくと、道の真ん中に、とても大きなタマゴが落ちていました。タマゴをみつけた、ぐりとぐらは、目玉焼きにしようか、玉子焼きにしようかと話しあったすえ、カステラをつくることにします。でも、タマゴはあんまり大きくて、もち帰れそうにありません。そこで、2匹はおナベをもってきて、ここでカステラをつくることにします──。

ほとんど、絵本の代名詞となっているような1冊、「ぐりとぐら」です。手元の本の奥付をみると、1967年第1刷、2009年第177刷となっています。さて、このあと、いったんうちに帰ったぐりとぐらは、一番大きなおナベと、小麦粉、バター、牛乳、砂糖、ボール、泡立て器、それにエプロン2枚とマッチをもって、タマゴのところにやってきます。げんこつでは割れなかったので、石でタマゴを割り、牛乳と砂糖と小麦粉を入れて、ボールでよくかき混ぜて、おナベにバターをよく塗って、材料を入れて焼けるのを待っていると、じき森じゅうの動物たちがやってきます──。みんなで美味しいものを食べ、最後にタマゴのカラで、ちょっとしたものまでつくる、大変幸福感に満ちた1冊です。小学校低学年向き。

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