2012年10月16日火曜日

おいらはトムベエ










「おいらはトムベエ」(中沢けい/文 オリガ・ヤクトーヴィチ/絵 福音館書店 2003)

ネコのトムベエは、最初はトムでしたが、いたずら好きなので、いつのまにかトムベエになりました。お絵描きしているニイナちゃんのところにいくと、「トムベエったら、じゃましないで」とニイナちゃんにいわれました。でも、ニイナちゃんとお母さんがお使いにいったので、トムベエはニイナちゃんが描いていたトリの絵にさわってみました。

トムベエが、前足でトリに色を塗ってみると、トリは紙から抜け出して宙を飛んできます。驚いたトムベエは、窓から逃げ出したトリを追いかけて──。

絵を描いたオリガ・ヤクトーヴィチは、「かもkむすめ」などを描いたひと。写実的な画風で、淡い色づかいが魅力的です。文章は本来〈おいら〉という、トムベエの1人称。このあと、外にでたトムベエは、スズメやカラスにからかわれたり助けられたりしながら、紙のトリを追いかけます。見返しに、松居身紀子による抽象画がつかわれています。小学校低学年向き。

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