2012年5月2日水曜日

レッドブック










「レッドブック」(バーバラ・レーマン/作 評論社 2008)

文章のない、サイレントのマンガのような絵本です。雪の降る日、女の子が道で赤い本をひろいます。なかを開くと、南の島があります。画面はズームアップして、島の浜辺では男の子が歩いています。男の子が砂浜でひろった赤い本を開くと、雪の降る都会がひろがり、ビルの窓のひとつに赤い本を読んでいる女の子をみつけ、そして2人はみつめあいます──。

絵は、太くはっきりした描線でえがかれ、水彩で着色された親しみやすいもの。このあと、女の子は絵本のなかの男の子と出会います。本のなかと外が入れ子のようになった、洒落た味わいの一冊です。2005年度コールデコット賞オナー賞受賞。小学校中学年向き。

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