2011年10月25日火曜日

おひめさまのけっこん












「おひめさまのけっこん」(バーナデット/絵 ラッセル・ジョンソン/文 ささきたづこ/訳 西村書店 1992)

昔、ロージーという名前の美しいお姫さまがいました。王様は、ロージーには立派なお婿さんをとらせたいと思っていました。「おまえのむこに、フェルディナンド王子はどうかね。王子の国には、果物が豊かに実り、小川が流れているぞ」と、王様がいうと、ロージーは金髪をゆすってこたえました。「どんなに素晴らしい国をもっていてもお断りよ。わたしが結婚するのは、目がキラキラと輝いているひとだけなの」

王様がいろんな国の王子との結婚をすすめても、ロージーはうんとはいいません。目が輝いている王子が通るかもしれいからと、ロージーは丘の上にぽつんと立つ塔でひとり暮らしはじめます。塔は、屋根はこわれ、窓は破れ、床やドアには穴が開いているといったありさまだったので、国一番の大工セバスチャンが直しに呼ばれます──。

タイトル通り、お姫さまの結婚のお話です。絵は、おそらく色鉛筆と水彩でえがかれた、ストーリーによくあった可愛らしいもの。このあと、ロージーはセバスチャンと親しくなるのですが、王様に、娘と結婚したらおまえは王様になるのだぞといわれたセバスチャンは、「いやだよ、王様になんかんりたくないね。ポケットはこのとおり空っぽだけど、いまのままで充分幸せさ」とこたえて去っていきます。そこで、ロージーはある決断をして…と物語は続きます。小学校中学年向き。

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