2013年7月9日火曜日

どろぼうとおんどりこぞう

「どろぼうとおんどりこぞう」(ナニー・ホグロギアン/作 はらしょう/訳 アリス館 1976)

昔、トルコのアダナの町に、お母さんと、メルコンという男の子が住んでいました。家は貧乏でしたが、メルコンの誕生日には、お母さんがごちそうをしてくれることになっていました。誕生日の日、オンドリを焼いてもらうため、メルコンはお母さんにいわれてベーカーリーにいきました。

オンドリが焼けるのを待っているあいだ、メルコンは近くの原っぱで、お母さんにあげる花を摘みます。そして、ベーカーリーにもどり、オンドリを受けとるのですが、そこに3人の泥棒があらわれて、オンドリをひつたくって逃げていってしまいます――。

絵は、おそらく水彩と色鉛筆でえがかれたもの。このあと、大切なオンドリをひったくられたメルコンは、きっと仕返ししてやるぞと心に決めます。次の日、洋服屋で泥棒のひとりをみつけ、「これは死んだおじさんが残してくれた上着なんだ。あしたの4時までに直してくれ」と、泥棒がいっているのを耳にします。そこで、次の日の3時に洋服屋にいき、泥棒の使いだといって、まんまと上着を手に入れます。上着がなくなった泥棒は大いに腹を立てるのですが、ドアのところにこんな貼り紙をみつけます。「おんどりこぞうのしかえしさ。またやるぜ」――。メルコンの仕返しはまだまだ続きます。小学校中学年向き。

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