2013年7月5日金曜日

くれよんのはなし















「くれよんのはなし」(ドン・フリーマン/作 さいおんじさちこ/訳 ほるぷ出版 1976)

クレヨンの箱には、外にでたがっている8色のクレヨンたちがいました。画鋲で壁にとめられた画用紙は、絵を描くひとを待っていました。ある日、クレヨンの箱のふたが、ぱっと開きました。8色のクレヨンたちは、「わぁーい、絵を描こう!」と、叫び声をあげました。

まず、青いクレヨンが飛びだして、空と海を描きます。それから、黄色のクレヨンが太陽と島を描き、茶色のクレヨンが島に木と男の子を描いて――。

ドン・フリーマンは、「くまのコールテンくん」などの作者として高名です。本書は、タテ14センチ、ヨコ18センチの小振りな絵本。クレヨンと水彩をうまくつかって、みごとに作品世界をつくっています。このあと、緑のクレヨンが葉っぱとカメを描き、紫のクレヨンが男の子に棒をもたせ、カメの背中に模様を描きます。でも、男の子は悲しそうな顔をしています。そこで、男の子はうちに帰りたいんだよと、黒いクレヨンが船を描いてあげて――と、お話は続きます。男の子を喜ばせるために、クレヨンたちが力をあわせ、最後に不思議なことが起こります。小学校低学年向き。

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