2012年8月21日火曜日

ぼくからみると










「ぼくからみると」(高木仁三郎/文 片山健/絵 福音館書店 1995)

夏休みのある日、昼すぎのひょうたん池で、よし君が釣りをしていました。そこに、しょうちゃんが自転車に乗ってやってきました。しょうちゃんからは、前を走っている白いイヌのお尻がみえ、左手に釣りをしているよし君がみえます。よし君からは、釣り竿の先にとまったトンボがみえます。さらに、池のなかの魚からみると──。

昼すぎのひょうたん池に起こるできごとを、さまざまな視点からえがいた一冊です。絵は、おそらく油絵。厚塗りの力のこもったものです。このあと、「かいつぶりのお母さんからみたら」「空から舞い降りるトンビからみたら」「巣にかけもどるカヤネズミのお父さんからみたら」…と、視点が次つぎに移り変わっていきます。大変ドラマチックですが、同時にいつもと同じ夏の一日であるところが魅力的です。小学校低学年向き。

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