2012年8月13日月曜日

ニニのゆめのたび











「ニニのゆめのたび」(アニタ・ローベル/作 まつかわまゆみ/訳 評論社 2012)

ネコのニニは、毎日窓から向かいの建物や、道路を走る車を見下ろしていました。ある日、放りだされたたくさんの荷物をみて、「あら、いやだ」と思いました。「みんなどこかにでかけるみたい。わたしは置いてけぼり?」。ニニは、バッグの上にすわりこんだり、本の山に登ったりしたあと、大きな黒いカバンをみつけました。ニニは隠れようとしましたが、失敗し、黒いカバンに入れられてしまいました。

ジッパーがジィィィィと閉まったあと、ニニはしばらくニャオーウと鳴いていましたが、いつしか眠ってしまいます――。

アニタ・ローベルはアーノルド・ローベルの奥さんで、「わたしの庭のバラの花」などをえがいたひとです。絵は、色を塗る音が聞こえてきそうな厚塗り。ネコのニニが非常に愛情深くえがかれています。このあと、ニニは夢のなかで、雲に乗り、気球でただよい、ヨットで海を渡ったりします。そして、目がさめたとき到着したところは…。最後まで読んだあと、裏表紙をみると一段と愉快な気持ちになります。小学校低学年向き。

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