2011年11月11日金曜日

門ばんネズミのノーマン











「門ばんネズミのノーマン」(ドン・フリーマン/作 やましたはるお/訳 BL出版 2009)

マジェスティック美術館に、ノーマンという名前のネズミが住んでいました。ノーマンは、美術館の門番で、お宝をみにくる芸術好きのネズミのお客たちを、だれでもむかえ入れました。そして、さまざまな絵や彫刻などを、まるで自分がつくったかのように、ていねいに説明しました。

さて、ほとんどのひとと同じように、ノーマンにも趣味がありました。1日の仕事が終わったあと、すみかにしている騎士のカブトのなかで、絵を描いたり、彫刻をつくったりするのです。ある、とても寒い日に、ノーマンはネズミとりの針金をつかって、ひとつの作品をつくりました。それは、空中ブランコをするネズミをあらわした作品でした。

「くまのコールテンくん」や「みつけたよぼくのにじ」などで高名な、ドン・フリーマンによる絵本です。本作の主人公は、芸術好きのネズミです。門番らしく、きちんと青い制服を身につけています。このあと、美術館で彫刻コンテストがおこなわれることを知ったノーマンは、自分の作品を「ちゅうちゅうブランコ」と名づけて出品します。作品は審査員の好評を得るのですが、自分のしかけたネズミとりが作品になっていると気がついたガードマンが不審に思い…と、物語は続きます。絵は、色鉛筆でえがかれたもの。見返しには、ノーマンがネズミとりの罠をはずす姿がえがかれています。最初から最後まで見所の多い、素晴らしい一冊です。小学校低学年向き。

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